飲食店のインスタはフォロワー数より何を追う?売上につながるKPIと広告費の目安
飲食店のインスタ運用で「まずはフォロワーを増やしたい」と考える方はとても多いです。たしかにフォロワーが多ければ投稿を見てもらえる数は増えます。しかし、フォロワー数と売上は必ずしも比例しません。
フォロワーは増えたのに来店が増えない、関係のないフォロワーばかり集まってしまった、という状態に陥るお店も少なくありません。
この記事では、飲食店のSNS運用を専門に行う株式会社MeRISEが、フォロワー数を追うべきではない理由と、代わりに追うべきKPI、売上から逆算した広告費の考え方を整理して解説します。
この記事で分かること
- フォロワー数と売上が比例しない理由
- 飲食店のインスタで追うべきKPI(保存数・外部リンク・電話・住所検索)
- 関係ないフォロワーが集まったアカウントの扱い方
- フォロワー0から始めるときに広告が必要な理由
- 月の売上から逆算するインスタ広告費の目安
結論:フォロワー数ではなく「来店につながる行動の数」を追う
最初に結論です。
飲食店のインスタで追うべきは、フォロワー数ではなく、その手前にある「お客さんの行動の数」です。具体的には、投稿の保存数やプロフィールの外部リンクのクリック数、電話、住所検索の数などが該当します。
そして、インスタはそれ単体で売上を完結させるものではなく、ホットペッパーや食べログ、Googleでの店名検索、予約へとつながる導線の起点として考えるのがポイントです。
フォロワー数と売上が比例しない3つの理由

理由1:フォロワー全員が投稿を見るわけではない
フォロワーが増えても、その全員が毎回投稿を見てくれるとは限りません。フォロワー数は「見られる可能性のある人数」であって、実際に見た人数や来店する人数ではありません。
理由2:フォローの動機がバラバラ
フォロワーが本当にお店のことを知ったうえで好きでフォローしているのか、商品が好きでフォローしているのかは人によってバラバラです。お店とは関係のない理由でフォローしている人も含まれます。
理由3:比例するなら「買えば済む」はず
フォロワーを販売するサービスは数多くあり、1フォロワー100円〜150円程度、安いところでは10円〜20円程度で買えるものもあります。もしフォロワー数と売上が比例するなら、買ってしまえば解決するはずです。そうなっていないこと自体が、フォロワー数=売上ではないことを示しています。
飲食店の売上は「客数×客単価」で考える

飲食店の売上は、客数×客単価で決まります。このうち客数について考えると、お店に来てくれる可能性のある人はかなり限られています。
- お店の近くにいる人
- 近所に住んでいる人
- オフィス街のお店なら、周辺で働いている会社員の人
インスタで認知を取るべきなのは、こうした「来店の可能性がある人」です。むやみにフォロワーを増やすと、お店は大阪にあるのに来店の可能性がない人ばかりが増えたり、極端な例ではフォロワーが2万人ほどいても全員が海外の人だったり、という状態になりかねません。
飲食店のインスタで追うべきKPI

KPIとは、最終的な目標(ここでは売上)に向かう途中の進み具合を測る指標のことです。飲食店のインスタでは、お客さんがお店について何かを知ろうとして起こした行動をKPIにします。
| KPI | 何が分かるか |
|---|---|
| 投稿の保存数 | 「行ってみたい」「あとで見返したい」と思われた数 |
| 外部リンクのクリック数 | プロフィールのリンクボタンから予約ページなどへ進んだ数 |
| 電話をかけた数 | 予約や問い合わせにつながる行動の数 |
| 住所を調べた数 | 実際に行こうとしている人の数 |
| フォロワー数(参考) | 見られる可能性の目安。売上との関係は薄い |
KPIを追うと何が良いのか
フォロワー数は増えても減っても、それが来店につながったのかどうかは分かりません。一方、保存や外部リンクのクリック、電話、住所検索は、お客さんが「このお店に行くかもしれない」と考えて起こした行動です。こうした数字を見ていれば、投稿や広告が来店に近づいているのかを判断しやすくなります。
逆に、インスタ上の数字だけを追って運用していると、インスタの数字は上がっているのにお店の売上が上がらないという状態になりがちです。数字を選ぶ段階で、売上とのつながりを意識しておくことが大切です。
KPIの運用方法
- 上記のアクション数をKPIとして設定する
- 毎月など決まったタイミングで数値を定点観測する
- 増えたか減ったかを見て、投稿内容や広告の方向性が合っているかを判断する
- 結果をもとに運用内容を調整する
関係ないフォロワーが集まったアカウントはどうする?
ダンス動画やスタッフが話す動画などで、お店とは関係のない目的のフォロワーが集まってしまったアカウントもあります。こうしたアカウントの立て直しは、ほぼできないと考えておいた方がよいのが正直なところです。
普通の投稿で立て直すのは難しい
スタッフ目当てのフォロワーは、その人を目的にフォローしています。お店をフォローしているわけではないため、通常のお店の投稿でリーチや認知を伸ばしていくのは難しくなります。
割り切った使い方もある
フォロワー0とフォロワー1万人のお店があれば、多くの人は1万人の方を「すごいお店」と感じます。そこで、次のように割り切って使う方法もあります。
- これまでの投稿はすべて消す
- お店の強みや魅力をまとめた綺麗な写真・動画を載せる
- 裏側でしっかり広告を回す
- フォロワー数は「飾り」として扱う
ただし、ベストはアカウントを作り直すことです。
フォロワー0から始めるなら広告は必須
立ち上げたばかりのアカウントで、気合を入れて綺麗な写真を投稿しても、ほとんど見られないと考えておきましょう。以前は投稿すればある程度見てもらえることもありましたが、今はインスタ上のコンテンツ量が非常に多くなっています。
そのため、少額でもいいので、お店に来てくれる可能性のある人に向けて広告を配信することが必要です。
売上から逆算するインスタ広告費の目安

広告予算は月の売上の3〜5%
お店に来て食事をしてもらうことが売上を作る手段である以上、広告費は割り切って確保しましょう。目安は月の売上の3%〜5%です。その中で、インスタに使う金額も先に決めておきます。
1日500円から積み重ねるイメージ
たとえば1日1,000円のランチを500円に抑え、浮いた500円をインスタ広告に回す、というくらい割り切るイメージです。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 1日の広告費 | 500円 |
| 1日に見てもらえる可能性 | 約500人 |
| 30日間の合計 | 500人×30日=15,000人 |
| そのうち店名検索してくれる人 | 10%なら約1,500人 |
毎月1万5,000人に見てもらい、その中から店名を検索してくれる人が生まれる。この流れを整えることが最も重要です。
インスタは「来店までの導線」の起点

インスタだけで全部を完結させようとすると、インスタ上の数字は伸びても、お店の売上は上がらないという結果になりかねません。インスタは次のような行動につなげる起点として設計しましょう。
- ホットペッパーや食べログの閲覧数を増やす
- 予約数を増やす
- Googleでの店名検索を増やす
逆算で考える3つのステップ
- 目標とする売上から、必要な来店数を考える
- その来店につながるために必要なインスタのリーチ数を考える
- そのリーチを取るための広告費が、いくらなら捻出できるかを決める
よくある質問
Q. フォロワーを買うのは効果がありますか?
A. 売上にはつながりにくいと考えています。もしフォロワー数と売上が比例するなら、買えば解決するはずですが、実際にはそうなっていません。来店の可能性がない人のフォロワーが増えても、客数は増えないためです。
Q. フォロワー数はまったく気にしなくていいのですか?
A. 投稿を見てもらえる可能性の目安にはなりますが、運用の目標にするべき数字ではありません。保存数、外部リンクのクリック数、電話、住所検索など、お客さんがお店について知ろうとした行動の数をKPIとして追いかけましょう。
Q. 綺麗な写真を投稿し続ければ、広告なしでも伸びますか?
A. 今のインスタはコンテンツ量が非常に多く、立ち上げたばかりのアカウントでは、気合を入れた綺麗な写真でもほとんど見られないと考えておいた方がよいです。少額でもいいので、来店の可能性がある人に向けて広告を配信することをおすすめします。
Q. インスタだけで集客を完結させることはできますか?
A. インスタは来店までの導線の「起点」と考えるのがおすすめです。インスタをきっかけにホットペッパーや食べログの閲覧、Googleでの店名検索、予約へとつなげていく設計にすることで、インスタの数字だけでなくお店の売上につながりやすくなります。
まとめ
- フォロワー数を増やしても、売上が上がるとは限らない
- 飲食店の売上は「客数×客単価」。来店の可能性がある人に向けて認知を取る
- 追うべきKPIは保存数・外部リンク・電話・住所検索などのお客さんの行動
- 関係ないフォロワーが集まったアカウントは、作り直しがベスト
- フォロワー0から始めるなら、少額でも広告は必須
- 広告費は月の売上の3〜5%を目安に、インスタに使う額も決める
- インスタは来店までの導線の起点。売上から逆算して運用する
インスタ運用で一番大切なのは、フォロワー数でも投稿頻度でもなく、「どういう目的でこのアカウントを運用するのか」を明確にすることです。
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