飲食店の広告予算はインスタ広告に全部使うべき?来店につながる広告の選び方と配分
飲食店の広告予算をどこに使うか。最近は「インスタ広告がいい」という声をよく聞くため、預かった予算をまるごとインスタ広告に入れようと考える方も少なくありません。
ただ、飲食店の広告は「どれだけ多くの人に見てもらえるか」だけでなく、「見た人がどれだけ早く来店につながるか」で考える必要があります。インスタ広告は優秀な広告ですが、予算を全額入れるのはおすすめしないケースが多いのが実情です。
この記事では、飲食店のSNS・広告運用を専門に行う株式会社MeRISEが、インスタ広告・リスティング広告・Googleマップ上の広告(P-MAX)の使い分けを、業態や立地の具体例とあわせて解説します。
この記事で分かること
- インスタ広告に予算を全部入れない方がいい理由
- 「来店までの距離」で広告を選ぶ考え方
- リスティング広告・P-MAXを少額から始める方法
- 席数・業態・立地別のおすすめの広告の組み合わせ
- インスタ広告だけで勝負していいお店の条件
結論:インスタ広告は「遠い広告」。検索・地図の広告と組み合わせる
先に結論をお伝えします。
インスタ広告は、来店から逆算すると「遠い」広告です。ここでいう「遠い」とは、広告を見てから実際にお店に来るまでの時間が長いという意味です。
インスタ広告はターゲティングの精度が高く、食事に興味がある人やお店の客層に近い人に届けられる点では非常に優れています。一方で、すぐに来店してほしい場面では、検索広告やGoogleマップ上の広告の方が強いことが多くあります。
そのため、業態や立地にもよりますが、基本はインスタ広告だけに絞らず、少額でもいいので複数の広告に分散させるのがおすすめです。
「来店までの距離」で広告を比較する

広告を選ぶときの軸として、「その広告を見ている人は、今どのくらいお店に行く気になっているか」を考えてみてください。
| 比較項目 | 検索・地図の広告 | インスタ広告 |
|---|---|---|
| 見ているときの状況 | 「梅田 焼き鳥」などで自分から検索している | 暇つぶしのスクロール、リールやストーリーズの合間 |
| お客さんの気持ち | お店に行くことがほぼ決まっている | 美味しそうだから「いつか行きたい」 |
| よくある行動 | そのまま比較して予約・来店 | 保存して終わりになりやすい |
| 来店までの時間 | 短い(近い) | 長い(遠い) |
検索する人は「行くことが決まっている」
「梅田 焼き鳥」と検索するのは、「今日焼き鳥が食べたい」「週末に梅田へ行く用事があり、食べたいのは焼き鳥」「今梅田にいて焼き鳥の気分」といったタイミングです。そもそもお店に行く用事が決まっていなければ、人は検索しません。
つまり検索=お店に行くことが決まっている状態であり、そこに広告を出すのは最も確実性が高い打ち手と言えます。
インスタで見た人は「保存して終わり」になりやすい
家で寝転がってスマホを見ているときに美味しそうなお店を見つけても、「今から行こう」とはなかなかなりません。週末の予定がある人なら「保存→店名で検索→予約」と進むこともありますが、暇つぶしで見ている人がそこまで動くのは簡単ではありません。
このモチベーションの差が、そのまま来店までの時間の差になります。
新店の焼き鳥店(大阪・梅田)ならどう配分する?

動画で取り上げたのは、大阪・梅田に新しくオープンする焼き鳥店の相談です。このケースでは、インスタ広告だけに頼らず、次の広告にもできるだけ予算を分散させることをおすすめしました。
- リスティング広告:「梅田 焼き鳥」で検索したときに検索結果の上位に表示される広告
- Googleマップ上の広告(P-MAXなど):スマホで「梅田 焼き鳥」と調べたとき、地図上で上位に表示されるMEOまわりの広告
※P-MAXは、Googleの検索枠やさまざまなネットワークに配信できるGoogle広告の配信形式です。
インスタだけでは届きにくいお客さんがいる
インスタ広告で集めやすいのは「焼き鳥や食事に興味がある人」です。しかし焼き鳥店の売上の核になりやすい次のようなお客さんには、インスタだけでは届きにくいのが現実です。
- 会社の宴会の需要
- 団体のご予約
- 梅田に来て、その日にお店を決める人
こうした需要を取りこぼさないためにも、検索と地図の広告を組み合わせておく必要があります。
リスティング広告は少額から始められる

「リスティング広告は大きな予算をかけないと表示されないのでは?」という質問もよくいただきます。費用はかかりますが、自分たちで運用する場合、インスタ広告と同じように設定しながら少額から試すことができます。
始める前に決めること
- 1日の広告予算を決める
- 広告を配信する範囲(エリア)を決める
- 少額で配信し、反応を見ながら調整する
実際の予算感
当社のお客様でも、月5,000円くらいからまずは広告を回してみるお店もあれば、リスティング広告に月10万円・20万円と使ってみるお店もあります。予算はお店によって異なって構いません。大切なのは、少額でもいいのでインスタ以外にも予算を分散させることです。
業態・席数で変わる、相性の良い広告

同じ焼き鳥店でも、お店の作りによって相性の良い広告は変わります。判断の軸は「どんなお客さんに来てほしいか」です。
| お店のタイプ | 主なお客さん・使われ方 | 相性の良い広告 |
|---|---|---|
| カウンター多めの日常使い型 | フラっと気軽に入る。「近いから行ってみよう」 | Googleマップ上での露出(MEOまわり) |
| 40席くらいのグループ向け | 「4人くらいで行きたいね」と検索して選ぶ | リスティング広告 |
| 世界観まで作り込んだインスタ特化型 | 写真を撮りたくなる体験を求めて来店 | インスタ広告中心でもOK |
インスタ広告だけで勝負していいお店の条件
インスタ広告だけでやっていくと決め、それに特化したお店づくりをしている場合は、インスタ広告中心の判断も十分にありです。たとえば次のような条件がそろっているお店です。
- 料理はもちろん、お皿にもこだわっている
- 内観や世界観がしっかり作り込まれている
- メニューブックの細部まで、写真を撮りたくなる作りになっている
ただし、こうした作り込みをしているお店は多くありません。売上に困っている、来月の売上を今すぐ作らないといけないという状況なら、まずはリスティング広告から始める方がよいかもしれません。
立地別のケーススタディ

動画では、スタッフが担当する別の2店舗についても、どの広告から始めるべきかを話しています。どちらも集客に悩んでいるお店です。
ケース1:住宅街寄りの駅前にある焼肉店 → P-MAX+インスタ広告
梅田のような繁華街と違い、その街に何かを目的に来る人はそれほど多くありません。ベッドタウンの側面があり、住んでいる人が中心のエリアです。
このような場所では「今から行ける焼肉」を探す人や、引っ越してきて近所の焼肉店を探す人など、検索ニーズが幅広くなります。そこで、幅広い検索ニーズに応えやすいP-MAXを軸にします。
さらに、それを補う形でインスタ広告を併用します。家の前をよく通っているのに実は知らない焼肉店は意外と多いものです。家で流し見しているときに美味しそうな焼肉の動画が流れてくれば、「週末の焼肉はここにしよう」と決めるきっかけになります。
ケース2:近所の大衆居酒屋 → まずはインスタ広告
近所の大衆的な居酒屋は、そもそも検索されにくいお店です。「家の近くで居酒屋に行こう」と、わざわざ検索することはあまりありません。
このタイプで大切なのは、次のような情報をまず知ってもらうことです。
- 家の近くなのに、すごく美味しそうなものを出している
- 見た目はレトロで分かりにくいが、店内の雰囲気がいい
- 実はとても安くて美味しいものを提供している
お客さんが検索しない以上、暇つぶしや流し見の時間に情報を届けられるインスタ広告から始めるのが合っています。
広告の選び方チェックリスト
自分のお店に合う広告を考えるときは、次の項目を確認してみてください。
- お店に来てほしいのは、宴会・団体客か、フラっと来る日常使いのお客さんか
- 席数は多いか、カウンター中心か
- 立地は、人が目的を持って集まる繁華街か、住んでいる人が中心のエリアか
- お客さんは「検索してお店を探す」タイプか、「検索しない」タイプか
- 世界観まで作り込んだ、写真映えするお店になっているか
- 今すぐ売上が必要か、中長期で認知を広げたいか
よくある質問
Q. インスタ広告は飲食店に向いていないのですか?
A. 向いていないわけではありません。ターゲティングの精度が高く、お店の客層に近い人に届けられる優れた広告です。ただし、見た人がすぐに来店するとは限らない「来店までが遠い広告」なので、すぐに売上を作りたい場面では検索広告や地図上の広告と組み合わせるのがおすすめです。
Q. 予算が少ない場合でもリスティング広告はできますか?
A. できます。自分たちで運用する場合、1日の予算と配信範囲を決めて少額から配信できます。当社のお客様でも、月5,000円くらいから始めるお店があります。まずは小さく始めて、反応を見ながら調整していきましょう。
Q. 新店オープン時はどの広告から始めるべきですか?
A. お店の業態や立地によって異なります。梅田のような繁華街の焼き鳥店であれば、宴会・団体・その日にお店を決める人を取りこぼさないよう、リスティング広告やGoogleマップ上の広告(P-MAXなど)にも予算を分散させるのがおすすめです。一方、検索されにくい近所の大衆居酒屋なら、インスタ広告から始める方が合っているケースもあります。
Q. インスタ広告とGoogle広告、両方やる必要はありますか?
A. 立地によっては両方を組み合わせるのが効果的です。たとえば住んでいる人が中心のエリアにある焼肉店では、幅広い検索ニーズに応えるP-MAXを軸にしつつ、家で流し見している人に「週末はここにしよう」と思ってもらうきっかけとしてインスタ広告を併用する、という考え方があります。
まとめ
- インスタ広告は精度が高い一方、来店までの時間が長い「遠い広告」
- 検索している人はお店に行くことがほぼ決まっており、来店に最も近い
- 新店で早く売上を作りたいなら、リスティング広告やGoogleマップ上の広告(P-MAXなど)にも分散する
- リスティング広告は1日の予算と配信範囲を決めて、少額から試せる
- 席数・業態・立地によって、相性の良い広告の組み合わせは変わる
- 世界観まで作り込んだインスタ特化型のお店なら、インスタ広告中心もアリ
広告は「これさえやればいい」という正解が出しにくい分野です。お店の作りと来てほしいお客さんから逆算して、組み合わせを考えていきましょう。
飲食店の広告運用、まずは無料でご相談ください
株式会社MeRISEでは、飲食店に特化してSNS運用・広告運用を支援しています。次のようなお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
- 広告予算をどこに配分すればいいか分からない
- インスタ広告とGoogle広告のどちらから始めるべきか迷っている
- 新店オープンに向けて、早く集客の仕組みを作りたい
- 自分のお店の業態や立地に合った広告を知りたい
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